「はっけよい」と相撲の行司が言うと、力士はどっしり構えて相手と向かい合い神経を研ぎ澄ます。2人が積み重ねてきた修練が、ピリピリとした緊張感となって立ち合いの場に張り詰める。相撲に例えましたが、私はこの会にこうした瞬間が生まれる1年を目指します。理念を抱いて修練を積み、課題解決に向けた準備をしっかり行い、いざその瞬間に全力を出す。そうした過程を幾度も繰り返すことによりたくさんの素敵な縁と成長の機会が生まれ、力強く前へ前へと地域を明るい未来へ押し進めることができます。
本年倉吉青年会議所は65周年の佳節を迎えました。本会は長い歴史の中で様々な人財を輩出し、鳥取県中部を土俵として地域社会へ貢献してきました。私たち現役会員も先輩方と同じように明るい豊かな社会を作ろうという決意を持っています。2026年は倉吉市を舞台とした『遥かな町へ』の映画が公開予定となっており、全国から倉吉市へ注目が集まることは間違いありません。この絶好の機会に私たちは一所懸命に力を合わせ、映画『遥かな町へ』に関連したものを含む以下の事業に取り組み、明るい豊かな地域づくりを行います。
本年度本会は創立65周年を迎えます。60周年の際はコロナ禍のため記念式典が無念にも中止となりました。また55周年を経験した会員は1人もおりませんが、先輩の皆様をはじめこれまでお世話になった多くの方をお招きして感謝の意を伝えられるよう準備を進めています。規律ある姿を示しつつ、長い歴史を経てこれまで積み重ねてきた倉吉青年会議所らしさ、そして今取り組む私たちらしさを合わせて皆様に感じていただけるよう鋭意取り組んで参ります。
谷口ジロー氏の名作『遥かな町へ』は昭和の倉吉が舞台として描かれるマンガで国内外から高い評価を受け多くのファンを抱えています。この『遥かな街へ』が令和8年錦織良成監督のもとで実写映画化されます。撮影は原作にならって倉吉市にて行われ、大きな反響を呼んでいます。私も原作を読み、家族や友人の大切さ、地域が本来持つべき温かさを思い起こさせるストーリーとそこに描かれる倉吉の景観に魅力を感じました。自分の住む街が映画となることで、多くの市民が倉吉を見直すきっかけとなることも期待できます。本会もこの機会を活かして映画『遥かな町へ』と倉吉市の温かい風土と魅力を発信し、盛り上げに貢献すべく関連した事業を実施します。
本年は48回目を迎える桜ずもう並びに映画「遥かな町へ」に関連した事業と2つの大きな事業を控えています。それぞれ実施運営に関心を持つ同世代の方が近くにいらっしゃるのではないでしょうか。そうした方は、明るい豊かな社会をつくっていきたいと考える私たちの同志であることから仲間を意味する「メイト」と呼び、広く募集して共に企画運営を行うことで、地域の盛り上げとアクティブシチズンの発掘を進めていきます。そしてそうした方々と共に本年に限らない地域を盛り上げていく体制を作り上げます。
第53代横綱琴櫻の顕彰と青少年の健全育成を目的として開催されてきた桜ずもうは、今年で48回目を迎えます。昔はいろんなところに土俵があったことから子どもの遊びといえばまず相撲だったことが伺えます。土俵で育まれてきた精神美もあることでしょう。相撲には青少年を育む魅力があり、成長の機会として桜ずもうは大切に続けられてきています。本年もその意義を見失うことなく、より多くの子ども達が相撲を通じて心身ともに成長してもらえることを目的として、桜ずもうへ取り組みます。そして地域の誇りである琴櫻の顕彰をし、より多くの方が相撲へ関心を向けるよう発信していきます。
近年本会はリーダーシップ開発に関する事業に取り組めておりませんでした。私たちが地域の課題解決に向けて取り組むには、まず正しいリーダーシップについて学び、そして実践の場を設ける必要があります。そこで本会OBに協力を仰いでセミナーを開催し、年間を通して実践することで会員一人ひとりのリーダーシップ開発を行います。
当然ながら「はっけよい」はゴールではありません。取り組み前のスタートです。そこから一瞬のうちに勝ったり負けたりするわけです。成功という形で明るい白星をつかむこともあれば、黒星に終わることもあるでしょう。ましてや地域の課題という重く大きな相手では、白星を積み重ねることは難しいのかもしれません。それでも私たちは黒星を恐れず地域のために土俵に立ち続けます。そして粘り強い取り組みで、「のこった、のこった」と地域の方や先輩に応援してもらえるような会として一人ひとりが力を出し切り、明るい豊かな地域づくりに貢献する1年とします。
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